14日間駆動の“時限爆弾”:ウブロ「ビッグバン MP-11」水藍サファイア

14日間駆動の“時限爆弾”:ウブロ「ビッグバン MP-11」水藍サファイア

機械式腕時計において、「実用性」と「未来への展望」を最も象御しているブランドはどこか?

その答えとして、真っ先に**ウブロ(Hublot)**の名前を挙げる方も多いのではないでしょうか。特に、その技術力とデザイン哲学が結晶化したモデルが、**「ビッグバン MP-11」**です。

今回は、その中でも2024年に発表された最新作、**「14日間動力貯蔵 水藍(スイレン)サファイア」**(型番:911.JL.0129.RX)に注目。なぜこの時計が「伝説」なのかを、その革新的な機構から紐解いていきましょう。

透明感と硬度の両立:水藍サファイアケース

ウブロはもはや「サファイア・クリスタル(人造ルビー)」の専門家です。

このモデルは、ウブロが独自の化学式で開発した**「水藍(スイレン)」**と名付けられた新色のサファイアで構成されています。これは単なる「青いサファイア」ではなく、まるで氷のような透明感と、宝石のような深みを併せ持つ**「アイスブルー」**。

* **技術:** ウブロはこの材質を数年の歳月をかけて開発。経年変化による変色を防ぎつつ、サファイア特有の高硬度(約1000HV)を維持しています。
* **磨き:** その磨き上げられた鏡面仕上げは、光を透過させるだけでなく、内部の機械構造をより美しく際立たせます。

14日間、336時間の驚異:7つの発条BOX

この時計の最大の見どころは、その文字盤下半分を占める**「7つの発条BOX(バネ室)」**です。

一般的な機械式時計は30〜40時間、長くても5〜7日(120時間)が動力貯蔵の限界とされています。しかし、ウブロはここに**「14日間(336時間)」**という、常識を覆すスペックを搭載しました。

* **構造:** 7つの発条BOXが一直線に並び、串联(直列)接続されています[[source_group_web_4]]。
* **視覚労働:** これらの上を、2週間かけてゆっくりと1回転する「動力貯蔵表示」のドラムが移動します。これは機械の「鼓動」そのものを可視化した、ウブロならではの演出です。

常識を覆す機構:90度ギア传动

ここで一つ疑問が arises(湧く)はずです。

「どうやって、この薄さで7つの発条BOXを収めているのか?」

もし通常通り、発条BOXを機芯の厚み方向に積み重ねれば、時計は分厚くなりすぎます。そこでウブロが採用したのが、**「90度螺旋ギア传动システム」**です。

* **レイアウト:** 発条BOXは機芯の横(正面)に90度傾けて配置。これにより、ケースの厚みを抑えつつ、大きな動力源を搭載することに成功。
* **ギア:** 9時位置に見える独特の螺旋状のギア(ウормギア)が、垂直な動力を水平な機芯に伝達しています。これはまさに「時計版のトランスミッション(変速機)」です。

製品スペックまとめ
項目 詳細
**モデル名** ビッグバン MP-11 14日間動力貯蔵 水藍サファイア

**型番** 911.JL.0129.RX

**ケース径** 45mm

**厚さ** 14.4mm

**ムーブメント** HUB9011 手巻き手動巻(手動式)

**動力貯蔵** 336時間(14日間)

**限定数** 50本

エクスターミネーター:専用「給電ペン」

この時計にはもう一つの特徴があります。それは**「給電ペン(Winder Pen)」**です。

7つの発条BOXを手巻きで巻き上げるのは、相当の指力と時間がかかります。そこでウブロは、この時計専用に電動の**「Torxタッチ(給電ペン)」**を用意。

* **操作:** 表冠にこのペンを差し込み、スイッチを入れるだけで自動的に巻き上げてくれます。
* **イメージ:** まるでF1マシンのピットストップのように、この時計もまた「給電」するという行為そのものが、儀式的な体験となっているのです。

総評

ウブロのビッグバン MP-11は、単なる「長い間時を刻む時計」ではありません。

**「見た目の美しさ」と「機械としての合理性」**を両立させた、現代の機械式時計の頂点に君臨する存在です。

大阪在住のあなたが、この「水藍サファイア」を手にするとき、それはただのアクセサリーではなく、**「14日間、何もせずとも確実に時を刻み続ける、未来の技術」**を手首に纏うことになるのです。